研究室紹介
栄養生理学研究室
大腸内には1,000種をこす細菌がいて、酢酸のような酸をつくっている。こうした酸がないと大腸はうまく働かない。私たちは酸の生産を制御する方法やこうした酸の作用を調べることによって、食物繊維やオリゴ糖や腸内細菌が働くしくみを明らかにしている。
ゲノム構造解析研究室
ゲノム構造研究によって細胞の機能を解明する。DNA研究が進むことによって、DNAの塩基配列が「生命の設計図」ではなく、ゲノム構造に「真の設計図」が隠されていることがわかってきた。ゲノム構造を研究することによって、細胞の新たな機能を解明する。
水質環境生態工学研究室
水質浄化や水圏生態系の修復は、地球全体のエネルギー問題として考えることが大切である。環境保全の為に多くのエネルギーを費やさずに済むシステムを、微生物を中心とした生態系の中から構築できないか・・・可能性を探っていく。めざすゴールは、河川湖沼と海の水質浄化である。
沿岸環境生態工学研究室
東北の私立大学では唯一の潜水による海の自然調査とこれらの自然環境の保全・再生を研究している。海に潜れば、普段の生活では目にすることのできない海中の自然の営みや仕組みを学ぶことができ、とても興味深い。現在、東日本大震災により撹乱を受けた沿岸生態系の回復過程を研究している。震災によりダメージを受けた東北の自然は、少しずつだが回復し始めている。これら自然の回復の仕方を学び模倣することで、減少する沿岸域の自然再生への応用を目的とした研究に挑戦している。
また今年、全国でもわずか10カ所程度でしか生育例の報告がない絶滅危惧種のアサクサノリを石巻の海で発見した。この希少な海藻が海の中でどのように生育し、どんな環境によって支えられているのか全く分かっていない。今後、潜水の環境生態調査を通して、希少なアサクサノリの保護にも取組みたいと考えている。
また今年、全国でもわずか10カ所程度でしか生育例の報告がない絶滅危惧種のアサクサノリを石巻の海で発見した。この希少な海藻が海の中でどのように生育し、どんな環境によって支えられているのか全く分かっていない。今後、潜水の環境生態調査を通して、希少なアサクサノリの保護にも取組みたいと考えている。
分析化学研究室
(1)食品に含まれる元素の分析を複数の分析法で行う。例えば「蛍光光度法およびグラファイト炉原子吸光光度法による食品中のセレンの分析」、「40Kのガンマ線計測による食品中のカリウム分析法の検討」、「調理過程による食材中のカリウム濃度の変化の検討」
(2)環境試料中の元素分析。例えば「蛍光X線分析法によるコアサンプルの年代別元素分析」
(3)環境放射能の計測。例えば「北上川の宮城県北部における放射性セシウムの分布調査」、「宮城県牡鹿半島における放射性セシウムの分布調査
(2)環境試料中の元素分析。例えば「蛍光X線分析法によるコアサンプルの年代別元素分析」
(3)環境放射能の計測。例えば「北上川の宮城県北部における放射性セシウムの分布調査」、「宮城県牡鹿半島における放射性セシウムの分布調査
ソフトマター・食品物理研究室
ソフトマターの物理学を研究している。ソフトマター(soft matter)とは文字通り「やわらかい物質」を意味する。私たちの体を構成する生体物質や食品の多くはソフトマターである。ソフトマターは、自然界や私たちの身の回りのいたるところにあるが、その構造や性質は複雑でまだ十分には理解されていない。寒天などのソフトマターの物理的な性質を解明するため、レーザー光を用いた光散乱の実験を行っている。
触媒化学研究室
バイオエタノールを有効に活用するための触媒の研究を進めている。バイオエタノールは石油資源を補完する有力な再生可能資源であるが、不純物が多く含まれているため、現在のところそれを十分に活用できているとはいえない。私たちの研究室では、純度の低いバイオエタノールを、水素やプラスチックの原料など、役に立つ物質に直接変換することのできる触媒を開発するため研究を行っている。
地域水産資源利用研究室
アカザラガイ養殖化に関する研究、三陸産魚介類と外国産魚介類の産地判別、28S rDNA配列によるアニサキス亜科3種の種判別、ホタテガイに寄生するホタテエラカザリの駆除法に関する研究、貝殻中に含まれる軽元素安定同位体比を用いたマガキ・アサリの産地判別技術の開発、未流通品を中心とした地域水産物の栄養成分・価値形成・流通適用性に関する基礎的検討、三陸沿岸に水揚げされる一般大衆魚類の価値形成のための基礎的検討
分子認識化学研究室
分子はいろいろな形や大きさをもっていて、それぞれの性質も様々である。私たちの生活に役立つものもあれば有害なものもある。そんな様々な分子の中から、形や大きさを区別して、特定の分子だけをつかまえることができれば、必要な成分を取りだして利用したり、有害成分を取り除いたりすることが可能になる。研究室では、そのような特定の分子だけをつかまえる化合物を開発し、新しい分離・分析法への応用を試みている。